下北沢駅南口から8分。代沢小学校手前、茶沢通り沿いに、一軒家風佇まいの「鉄板焼さわ」がある。
1階は厨房、鉄板焼きのプレートを囲むようにL字型のカウンター 10 席。オーナー自らチョイスした欄間、着物などがデコレートされた店内は、シックにしてレトロモダン。2階、自然な曲線の梁がむき出しの天井は古民家風情。4人席のテーブル3卓に、小上がり6人〜8人ほどの座敷がある。明かりは裸電球、なつかしのセパレートタイプのステレオなどがデコレートされている。
客層は近隣の家族連れ、 30 代後半のカップル、初老の紳士淑女で穏やかに賑わっている。2人で酒を楽しみながら鉄板焼きをいただいて、予算 14000 円前後。ちょいと割高感はあるけど、それに見合う気持ちのいい接客、落ち着いた雰囲気に納得させられる。なによりもメインの鉄板焼きが美味なのだ。
どれをいただいても申し分なく、お勧めは「ボタン海老の塩焼き」。一般的にボタン海老は寿司ネタでしか見かけないが、肉厚ということでチョイスしそうだ。身と足を分けて金属の小手で押し焼されたもので、海老の旨味が凝縮された身、パリっと仕上がった香ばしい足が美味なのだ。また、「 霧降豚のねぎ塩焼き」は、 ウコンを食べて育った栃木産のバラ肉で、これは冷めても旨い。酒飲みにとって「ウコン」という響きは条件反射的に「肝臓に良さそう」と想像してしまうのだ。
その他、「 黒毛和牛サーロインステーキ」(最高ランク A5 使用)、「焼うに」などコース料理を含め、美味しいメニューが目白押し。 〆は「ガーリックチャーハン」や「 ネギと山芋のお好み焼 」でフィニッシュ。彼氏、彼女と連れ立って是非どうぞ。
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「焼うに」(手前・¥ 735 )と「ボタン海老の塩焼き」(¥ 945 )。素材の旨味を堪能できる逸品。 | 「霧降豚のネギ塩焼き」(¥ 840 )の「霧降豚」は、ウコンを食べることで脂の甘みが増しているのだとか。焼酎グラスは切子を使用、店内には希少な銘柄も揃っている。 |
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料理長の馬野氏は京都出身。オーナーとともに全国を歩き古道具を収集、京都の町屋をイメージした店内を作り上げた。 | カウンターは全 10 席。馬野氏の確かな手仕事を見ながら、次の料理に思いを馳せるのも楽しい。コースは 4000 円( 7 品)から。 |