上野駅から昭和通りを入谷方向へ進むと、バイク専門店街が広がる。その一角に「ポパイ」という立ち食いスタイルのステーキ専門店がある。

店内はカウンターテーブルのみ、そこにコンロが備え付けてあって、鉄板の上で自らステーキを焼くシステムなのだ。

１番人気は「特選ステーキセット」で、鉄板に牛肉、モヤシ、ほうれん草が豊富に盛られ、 110 グラム 880 円、 150 グラム 1030 円、 200 グラム 1180 円、 250 グラム（「ポパイセット」） 1380 円の４段階あり、ライス、味噌汁、お新香までついてこの価格設定は涙もの、それも非常に美味しい肉なのだ。さらに 100 グラム（ 500 円）刻みで肉が追加できるので、肉好き食いしん坊には実にありがたい構成になっている。

下手なステーキ屋に行くと、勝手に甘辛いソースが掛かっていてげんなりすることがあるが、ここの 和風ソースは嫌味な甘さが一切なく、ステーキの美味しさを倍増させてくれる。また辛口ソースとブレンドするのもいいだろう。ステーキ肉が廉価で美味しいのは前述の通りだけど、とにかくここは、 自分好みの焼き加減に調整できるのがいい。人気店ゆえ、土日の昼時は行列する込みようだ。

「特選ステーキセット」（150グラム・￥1030）。ご飯の大盛りは無料。牛肉のほかにも「豚の生姜焼き」や「みそ野菜炒め（豚肉入り）」などが味わえる。200グラムの「プレミアムステーキセット」（￥1980）は１日限定10食。	店内には９台のコンロが並ぶ。夜はビールを片手に、立ち飲み感覚でステーキを楽しむサラリーマンも多いとか。17時からは「冷奴」（￥120）や「枝豆」（￥200）など、おつまみメニューも並ぶ。

「大喜」はいつ訪れても行列の絶えないラーメン屋だ。

その人気の秘密は丁寧な仕込みに集約される。スープは煮干、ソーダ節などの魚介類と、比内地鶏などのガラからいい具合に抽出した旨味、毎日自家製される麺にある。

最初にいただくなら、基本である醤油ベースのラーメンをお勧めする。「大喜」のラーメンは化学調味料無添加。一般的に、この旨味調味料を少々加えないとラーメンを美味しく表現するのは難しく、ぼけた味わいになりがちだが、ここのラーメンはしっかり成立しているのだ。

魚介、鶏ガラのバランスのとれた風味、ストレートの細麺をすすれば、限りなくやさしい味わいの中に、力強い旨味が見え隠れする代物なのだ。そして１番人気の塩味の「とりそば」もまた旨い。さらに９月上旬で終了してしまうが、 「冷やしとりそば」も、今の時期は体を癒してくれる味わいだろう。

新作のメニューも数多く取り揃え、バラエティーに富んで面白く、なおかつ美味しい。いつ訪れても納得させられるラーメン屋である。

店主、武川氏のこだわりが生み出した「らーめん」（￥ 680 ）。スープは劣化を防ぐため、昼用と夜用、２回に分けて作られている。	季節ごとに新作メニューが楽しめるのも「大喜」の魅力。数量限定メニューが多いので、早めの来店をお勧めする。