大きいだけとあなどるなかれ
この餃子ライスを食べる心得として、ライスは大盛りにせず、1人の場合は他のメニューは注文をしないほうが無難だろう。その理由は、巨大な餃子が8個も盛られているからだ。友人を「天龍」に連れて行くたびに、
「オレはゴハン大盛りね」
「アタシは焼豚麺と一緒に食べる」
と無茶をするのだ。果たして完食したヤツをいまだ見たことがない。
創業は半世紀ほど昔。現在の主人の祖父と、前進の「天龍」の経営者が、何か名物料理を作ろうということで、この巨大な餃子が誕生したそうなのだ。見かけのパフォーマンスだけで客が呼べたら苦労はない。その人気の秘密は、なによりも中身がすこぶる美味しいということ。やがて口コミで広がり、行列店として 、 今に至っている。
具の中身は豚肉、白菜、ネギといたってシンプルながら、味付けに様々な工夫がなされ、噛み締めれば熱々の肉汁がほとばしり、凝縮された旨味が口いっぱいに広がり、ご飯が進むのだ。残り2個というところで、満腹感を覚えるが、あまりの美味しさに箸が止まらずフィニッシュ。
「あー、旨かった」
という満足感に包囲される。
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迫力の大きさを誇る「餃子ライス」(¥1,020)。辛子醤油でいただくのが「天龍」流。 | 「焼餃子」(¥920)を数人で分け合うグループ客も多い。食べきれない場合は持ち帰りも可能だ。 |
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120 席の客席を取り仕切る梶原氏。自身も週に1度は「焼餃子」を食べている。「シンプルだからこそ食べ飽きないし、旨い」とは彼の弁。 | テーブル同士が離れているため、2階では大人数でもゆったりと食事を楽しめる。 |