photo by Shigeki Watanabe
このメニューの凡例
いい店って、どんなものか考えてみた……。
そう、美味しい料理を提供してくれる店がいいに決まっているけど、でもね、料理がちょいと不出来でも、主人、女将さんの
人柄がよければ、これもいい店じゃないかな。また、流行の食材、料理手法を多少は取り入れるけど、そればかりに終始せず、
基本の料理がしっかりしている店もいいね。
一年経ったら様変わりしている店なんていうのは、都心、地方都市のターミナル駅近辺に多く見受けるけど、やはり、
その土地にどっしりと根を張り、いつ訪れても変わらない安心感のある店や、いい素材を使っていても、やたら声高に嘯(うそぶ)
かない店もいいよね。居酒屋、赤提灯、またはバーの場合、粋な大将、マスター、ちょいと色気や、肝っ玉のある女将さんや
ママがいる店とか、地方なら、地元民が楽しそうにたむろしているとか、地の物をメニューに加えているような店で飲みたいよね。
和、洋、中、その他のエスニック料理屋問わず、前述のような事柄が当てはまると思うんだけど。なんていうか、日本人が無意識に
感じている普遍的な味わい、接客姿勢が、僕たちにとって心地いい店って感じるんだと思う。
美味しい食べ物は、職人の腕の良し悪しっていうのが確かにあるけど、なんと言っても「美味しいものを食わせてやるぞ」という、
作り手の愛情が溶け込んだ料理が一番。僕はこのページを通して、そんな店に出会って行きたいし、また、みんなに美味しくて
心地よい店を紹介していきたいと、不肖ながら思っている。
ああ、腹が減ってきた、今日のゴハンは何にしようかな?
中野にある飲食店は800以上。代名詞ともいえる「中野ブロードウェイ」まで、駅北口から伸びるサンモールアーケード街を 中心に、多くの店が立ち並んでいる。ひょいと路地裏に入れば、赤提灯、キャバクラ、ラーメン屋に焼肉屋と、色とりどりの看板が ひしめきあう、雑多なパワーに満ち溢れた街だ。
その中から小野氏がおすすめするのは、どれもが味わい深い名店ばかり。 行き慣れたチェーン店もいいけれど、たまには粋な大人が通う店ものぞいてみては? いざゆかん、路地裏のワンダーワールドへ!